モニタリングを行うケアマネージャー

ケアプランが実施され始めた後も、ケアマネージャーは要介護者が円滑にサービスを受け続けられるようにサービス内容を見守り、サービスの提供機関と調整をし続けなければならない。このようなことをを行う作業をモニタリングと呼ぶ。

ケアマネージャーは、ケアプランの内容が本当に要介護者に適したものであったかどうかや、サービスが提供される頻度や時間が要介護者にとって適したものであったかどうかなどをモニタリングしていく。モニタリングを行う目的のなかでも、要介護者の側に新しい問題や課題が起きていないかを見守ることは、極めて重要である。要介護者の障害の程度が進行したり、逆にリハビリや治療によって障害の程度が改善した場合には再アセスメントを行い、要介護者の状態に合ったケアプランを立てなおさなければならない。

また、介護認定の更新によって介護度が変わった場合にも、ケアプランを立てなおす必要が生じる。ケアマネージャーによるこのようなモニタリングが正しく機能してこそ、介護保険制度も正しく機能することができるのである。

さらに、ケアマネージャーにとって大変重要な仕事のひとつに給付管理業務がある。これは、介護保険を利用して介護支援サービスを行う事業者に市区町村から介護報酬が正しく支払われるようにし、要介護者も1割負担となっている利用料の徴収が正しく行われるように管理する業務である。ケアマネージャーは給付管理票という報酬明細書を毎月、期日までに国民健康保険団体連合会に提出しているのだ。